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【解説】 伴奏の作り方 その1
まずは右手の弾き方・・・と、いきそうなところですが、右手については次回に回して、まずは左手の話から。左手の話からするということは、弾き語りにおいて左手が重要だ ということです。弾き語りに限ったことではないんですが、とくに歌に伴奏をつけるという場合に、左手はとても大事です。
なので、右手については、ここではとりあえずコードを押さえていくといういい加減な表現で済ませたいのですが、ひとつだけポイントを挙げると、コードの名前 その3 で少し触れたとおり、右手は、できるだけ移動の少ないボイシングを探す っていうことです。
では左手について。
まず結論ですが、 「左手はバンドにおけるベースのつもりで弾く」 ということです。つまり、弾き語りをはじめ、歌にピアノ伴奏をつける (ピアノだけで伴奏する) というときには、左手はベースのつもりで弾くといい伴奏になる、ということなんです。これはつまり、バンド演奏においては、ベースがとても大事な楽器である ということでもあるわけですが、これは実際にバンドで演奏した経験がないとなかなかピンとこないと思うので、ここは 「ふうん、そうなんだ」 ということにしていただいて、とりあえず先に進みます。
左手伴奏のテクニック
次に、これ以降の話には、前提として、 「もともとバンド形態で演奏しているある曲を、ピアノの弾き語りで演奏する場合のことを考えている」 ということがあるとします。もちろん、このサイトで公開している演奏動画はすべてこの範疇にある曲ばかりなので、単純に、ポップソングをピアノで弾き語る場合の話をしている・・・という風に思っていただいても構わないと思います。
で、このとき、ベースというのは、バンドの中で、最も低音の旋律を奏でることのできる楽器ですので、いま、バンド演奏を丸ごとピアノ伴奏に置き換えることを考えれば、ピアノ伴奏のうちの左手部分=低音部分が、バンドのベースに相当するのは当然だ ということになります。つまり、左手には、ベース的な要素がある、ということです。
実演。 ※動画を参考にして下さい。
そういうわけで、普通なら右手ばかりが脚光を浴びて(?)、不器用な左手は適当でいいよ・・・という話になりそうな空気を、イキナリ180度逆転させるような、いくつかのサンプル演奏をお見せしたいと思います。取り上げるのは、基本は白鍵 で登場した 「True Love」 です。Cメジャーで白鍵が多くて見やすいのと、コードが簡単なので、コードを覚えたててでも比較的ピンとくる話になるだろうと思ってこの曲を選んでいます。
実演。 ※動画を参考にして下さい。
まず、基本は 「単音」 。何と言っても単音。左手で単音が弾けないと他は弾けません。
次に、左手のホーム・ポジション (パソコンみたいですが) は 「オクターブ」 です。いつでもオクターブで弾けるように指を構えておきます。
その次は、「経過音」。ファ の次に ソ を弾くのであれば、その間のファ♯を何となく(!)弾いてみる感じです。あまりやりすぎるといけませんが、コードの構成音がどうこうということを考えずに、とにかく間の音を触ってみる・・・という軽いノリで使えるテクニックです。
最後に、5度の音も意識しておく こと。コードが C であれば、2つの ド に小指と親指を置きつつ、いつでも ソ を弾けるように身構えておく、ということです。
頭でコードの構成音を思い浮かべておく必要がありますね。
左手だけで、弾き語る
そこまで 「左手が重要だ!」 って言うなら・・・ ということで、左手だけで 「True Love」 を弾き語る、というのをやってみたいと思います。
実演。 ※ぜひご覧になって下さい。
まとめ
以上、左手の演奏を変えると、曲の感じが変わる・・・という例をいくつかお見せしましたが、左手だけで十分に演奏に 「色」 をつけられることがわかります。 このように、一見隅に追いやられそうな左手が、ピアノ伴奏においてはとても重要だ、ということが納得していただけたと思います。
次は、2番手に追いやられてしまった 「右手」 の話 (※2007年11月1日 現在 準備中です)