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【解説】 基本は白鍵 ~ ダイアトニック・コード ~
ピアノに白鍵と黒鍵があることにはちゃんと意味があって、クラシック用語でいう 「ハ長調」 というのは、白鍵だけをドから順番に弾いていくとできる音階のことで、ここではCメジャー(スケール)と呼びます。 「C」 というのは 「ド」 のことで、コードの話をするときには主にこのアルファベット表記を使います。
ド が C で、レ、ミ、ファ、ソ まで D、E、F、G と上がっていき、ラ で A に戻ります。最後に シ が B で、ド(C)に続く・・・という要領です。
ハ長調 (Cメジャー) において、音階に白鍵だけを使うということは、その曲では、当然、和音 (コード) も白鍵を使うことが多くなります。先にややこしい単語を登場させてしまいますが、Cメジャーにおいて、白鍵だけを使ってできるコードのことを 「ダイアトニック・コード」 と呼び、1つ以上の黒鍵を使うコード (=ノン・ダイアトニック・コード) とは明確に区別します。
ただし、これはあくまでも、Cメジャーにおいて白鍵だけを使う、という意味で、正確には、音階の構成音のみを使ってできたコードのことをダイアトニックと呼ぶのですが、ここでは話をわかりやすくするために、Cメジャー=白鍵=ダイアトニック、ということで話を進めます。
サンプル曲 「True Love / 藤井フミヤ」 ・・・ 黒鍵を含むコードは曲の 「肝」 の部分?
具体的には、Cメジャーにおけるダイアトニック・コードは、こういうコードです。まず、Cメジャーの音階のスタート地点である ド (C) を基準として、白鍵をひとつ飛ばしで3つ重ねます。
ここで実演。 ※動画を参考にして下さい。
先に結論になりますが、こうやって白鍵だけでできたコードは、Cメジャーの曲の中心となるコード群で、当然、登場する回数も多くなります。というわけで、ここでは、それぞれのコード・ネームが何かとか、どういう風に押さえるといいかとか、そういう話は抜きにして、まず、具体的にCメジャーの曲 「 TURE LOVE / 藤井フミヤ」 を例に挙げて、曲中でどのくらい白鍵のみのコード (ダイアトニック・コード) が登場し、それ以外のコードがどういう場所でどのくらいの頻度で登場するかを見ていきます。
ここで実演。 ※動画を参考にして下さい。
この曲で黒鍵が登場する場所はたったの3箇所で、一つ目がAメロの終わりからサビに移るところ、残りがサビの後半の盛り上がる部分。このように、ダイアトニック以外のコード (この場合は黒鍵が混じるコード) が登場するのは、曲の肝になるような部分である・・・という一つの考察が得られます。
もちろん、わざわざそういう曲を選んでいるので、必ずしもそうだというわけではまったく(!)ありませんが、ひとつの考え方としてこの曲を取り上げました。
サンプル曲 「瞳をとじて / 平井堅」 ・・・ 黒鍵がたくさん出てきますが?
ではもうひとつの例として、演奏動画にもある 「瞳をとじて / 平井堅」 を取り上げます。原曲はCメジャーではないのですが、僕には高くて歌えないので半音3つ下げで歌っていて、そのキー(調)がCメジャーになっています。では、さっきと同じように、どこで黒鍵を弾いたかに注意して見ていきます。
実演。 ※動画を参考にして下さい。
このように、この曲はCメジャーでありながら、ほとんどの黒鍵が登場し、また黒鍵を弾く回数も多いです。しかしながら、やはり曲の中の重要な展開部分や、 「ここは聴かせるぞ!」 っていう気持ちのこもった場所(?)で黒鍵を弾くことが多いのはわかっていただけると思います。言い方を変えると、Cメジャーの曲中の黒鍵を使うコードには、何かしら 「おっ?」 と思わせる力がある ということになります。
まとめ
以上、ここでは、コードに取り組むにあたって、スケール (音階) を構成する音だけを使ってできたコード (ダイアトニック・コード) とそれ以外のコード (ノン・ダイアトニック・コード) があって、それぞれに登場する場所に、ある傾向があるような気がしませんか?・・・ということをお話しました。この話は、まずコードというものに興味を持っていただくために有効なトピックだと思ったので、最初に紹介しました。